こんにちは!るにまろです。
突然ですが、ここで皆さんに問いかけたいことがあります。
ズバリ、『海外駐在員(と、その家族)』についてどう思いますか?
なぜか海外駐在員のイメージが悪い件について
今は遥か昔のバブルの頃の駐在員のイメージを引きずってでしょうか。
島国だからかでしょうか。または元々の歴史的に刷り込まれた日本人の性質でしょうか。
海外在住の日本人に対するイメージは元々あまりよくない場合が多いですが、
特に海外駐在員って、正直なところ、もっとイメージが悪いですよね。
これはなぜなのでしょうか?
あくまで私の考えですが、
日本人は、歴史的にも一般的にも、いわゆる『海外に対する憧れ』が諸外国と比べてかなり大きめだと思うんです。
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だから、
- 反射的に『何だかズルい!』と感じてしまう人々が一定数いる
- 海外に住んでいることを特権として振りかざす人も一定数いる
こんな感じでそれぞれの思惑が交差した結果、どことなくイメージが悪くなってしまうのだと思うのです。
なので今日は、この辺りについて、ちょっと触れてみようと思います。
- 海外駐在員があまり好かれていない理由
- 海外駐在員の置かれている現実
うーん、なんか重たいか!?いや気にしない!それでは、いってみましょう!
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嫌われる理由1:会社からお金を沢山貰っているように見える
まず第一に出てくる理由は非常に明確です。
海外では現地勤務手当など、色々な手当が支給されるケースが多く、海外駐在員は日本国内で働いている時と比べて多少の手取りがアップする、というものです。
ただ実際、上乗せ具合は会社によりピンキリらしいです。
特に今のご時世、多くの方が想像しているようなものではなく、実際は持ち出しも多いのが現実といった感じのようです。
だから、これはJein(そうでもあり、違うとも言える)ということでしょう。
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嫌われる理由2:すぐに英語・外国語が堪能になる
現地の語学学校に通ったり、習い事をしたり、友達を作ったり、スーパーで買い物をしたり…
そうやっていくうちに自然に英語・外国語が身についてペラペラになるなんて、そんなのチートだと、そう考えている方は多いと思われます。
確かにしゃべる機会だけを純粋に見ると、現地の方が有利なのですが、別に一切勉強をしなくたって、3年、5年、10年…平気で過ぎていきます。
なのでこの辺りは本人の努力次第です。日本国内に住んでいるときと同じですね。
勉強はやった分だけ身につきます。努力は裏切りません。
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英語圏にお住まいの方はもちろん英語ですが、いきなり他の外国語がハードルが高い場合、まずは世界共通語の英語でも良いと思います。通じることが何よりも大事なのです。
駐在で出向されている方は、働きながらスキルアップは難しい場合もあります。
しかし最近は、語学の電子書籍も豊富で、自分が磨きたいスキルに絞ってピンポイントで英語力をブラシアップできます。
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ちなみに駐在員の奥さま方は、ビザや滞在許可・或いは配偶者の方の職場の規定などで就労できない方もいるので、その間にスキルアップしようと頑張っている方も多いです。
このような感じで、語学は決して一朝一夕で楽に身につくものではなく、お金と時間をある程度かけて、その環境を活かすかどうかは本人次第ということなんです。
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嫌われる理由3:我が子に『帰国子女』という肩書きが付く
海外に我が子を帯同させると、帰国後は自動的に帰国子女として呼ばれるようになります。
そして帰国子女というのは、日本ではある種のステータスのようになっています。
ただし、そのステータスが活躍するのは20代ぐらいまでです。
例えば50代の方が『私、帰国子女です』と言うと、なんとなく、ちょっぴり微妙な空気になってしまうかもしれません。
しかし20代ぐらいまでは、そのステータスが自分に箔をつけてくれるので、確かに就職活動には武器になるでしょう。
それを鼻にかける親もいますし、良く思わない人も出てくる…常にこの繰り返しです。
ただ、帰国子女という肩書は、これはこれで、当人の子どもは苦労する場合も多かったり、病んだりすることも多いです。
これについては、私自身が元帰国子女だったということを経験談として、またいつか別の機会に書いてみたいと思います。
バイリンガル帰国子女の「その後」: 海外育児10年の元駐妻が本音で語る帰国子女の語学維持、成功と失敗 Kindle版
嫌われる理由4:外国製の品物をおトクに楽しんでいる
元々、日本製(Made in Japan)の品質は非常に高いです。
しかし多くの日本人は欧米諸国の製品・商品に強い憧れを抱いています。
そして海外に住んでいると、日本に輸入されている海外ブランドの半額程度、ヘタしたらもっとお安く・おトクにその商品を手に入れることが出来ます。
それをドヤドヤと自慢する人がいると、他の人はいい気はしないでしょう。
ただ、逆に、海外に住んでいる日本人たちは喉から手が出るほど、日本のものに飢えています。
納豆3パックが600円…地域によっては1000円ぐらいする地域もあります。
それでも買うんですよね。。。
欲しかったら、お金を積むしかない。どこに住んでいても、これが現実なわけです。
そういう意味で海外駐在の方々には、多少の現地勤務手当が支給されているのでしょう。
できるだけ日本での生活と同じようにしてストレスなく働いてもらう、という会社側の趣旨があるのだと思います。
海外にいる間、日本のものは一切排除して生きろ、というのもさすがに酷な話ですしね;
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嫌われる理由5:ただ、何となくムカついてしまう!
最後の理由は、身も蓋もないというか、かなり原始的な理由ですね。
ただ、嫌いだから。これ以上の理由はないですよね。
人を嫌いになってしまうのには、その人なりに思う理由があって、恐らく上記に挙げた理由の複合版なんだと思います。
多分、海外駐在員に対して良い印象を持たない人が一定数いるのは、こういう理由が混ぜこぜになってモヤモヤしてしまうからだと思います。
意外と辛い…!?華やかな生活とは真逆の駐在ライフ
さて、今までのイメージ、皆さんはどれくらい当てはまりましたか?
海外駐在員と聞いて『なんかモヤモヤする』場合、心の中の奥深くに、上記のような理由が少なくとも一つ以上は当てはまっている可能性があります。
そうなんです。
日本人駐在員は、未だにバブルの頃のように『派手な生活をしている』と思われがちですが、これはもう今の時代、ほぼ間違っています。
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日本と変わらない生活をするにはお金がとてもかかる
ほとんどの駐在員は、日本にいる時と変わらない生活をしたいと思っています。
しかし『日本にいるときとあまり変わらない生活』をすることこそ、金がかかります。
例えば、日本では電話一本でできることが、
- 通訳が必要だったり、
- 書面を全部翻訳しなければいけなかったり、
- 手続きを一つ間違えただけでもう一度やり直しで手数料がかかったりなど、
…とにかく全てにおいて勝手も何もかもが違うんですよ。
海外では、時にはサービスを使用して、より文章を正確に書いて、正しく理解して、書類を整えるケースもありますよね。
もちろん日本でも市役所などで手続きを間違えてやり直し…ということもありますが、それにプラスして、説明文も担当者も全て外国語というストレス、想像したらぞっとしますよね。
例えば、市町村から送られてくるコロナワクチンの接種券と予約に関する案内、このようなものまで、すべて英語・または違う外国語です。
なので、どこかに問い合わせをしたり、カスタマーセンターに電話する時、胃が痛くなるほどのストレスを感じることは、日本ではまずないと思います。
海外赴任のために必要なこと 駐在員家族のメンタルヘルス (角川フォレスタ) Kindle版
しかも、その国の物価で給与がかなり左右されます。
ドイツだと、レストランのウエイターやウエイトレスの平均月収が30万円です。
日本だと給与30万円と聞くと、ちょっとイイ感じの月収だと感じますよね。
このような金銭感覚の違いは、食費から何から何まで、必ず生活面でジャブのように効いてきます。
だから海外駐在員たちが日本国内よりやや多めの手当がついたりするのは、必要経費でもあったりするんですね。
そもそも会社も無駄にお金を払いたくはないはずなので、きちんと考えています。
日本と同じように生活するためには、何倍もの金がかかり、社員に我慢を強いると、仕事以外の時間全てまでストレスとなり、パフォーマンスが落ちてしまう。
それをコンペンセート(補償)するための金、ということなんだと思います。
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まとめ
というわけで、本日のまとめです。
海外駐在員は嫌われているというテーマで理由をいくつか挙げて書いてみましたが、いかがだったでしょうか。
海外にいる人も、国内にいる人も、色んな事情があって、色んな考え方をもっている。
私は、それでいいと思っています。それこそがまさに人間の生きる世界…^^;
今回はつらつらと語り口調だったので、次回は甘口の何かを書いてみようと思います。
では、また次回!るにまろでした。
ここまでお読みくださいまして、ありがとうございます!
近々ドイツ(またはほかの国)にお引越しをされる方へ。
駐在でも留学でも、フリーWi-Fiを求めてカフェを探すのはとても大変です。
なので到着するとすぐにSIMを契約することになると思います。
ドイツでSIMを契約したい方は、私が以前書いたこちらの記事をご参考ください。
るにまろに質問がある方は、お気軽にメールフォームやツイッターまでどうぞ!
~るにまろの思考~
海外駐在員というのは、時に色んな意味で色んな方面から飛び火を受けやすいポジションになる場合があります。
もちろん、中には性格の捻くれたどうしようもない変わり者もいます。
しかしそれでも、るにまろ個人としては、
『嫌がらせをされたのはあいつが悪いのだから、仕方ない』というのは、
『あいつは〇〇だから、いじめられて(差別されて)も当然だ』という方程式につながるため、大変危険だと考えています。
なぜなら『〇〇』には、どんな単語も入れることができてしまう危うさがあるからです。
背が高いから、不細工だから、お金持ちだから、一人っ子だから、etc…
というわけで、周りにイヤな感じの奴がいたら、できるだけスルーして最低限の付き合いに留める。これが全てだと思っています。