こんにちは、るにまろです。
現在、ワクチンという単語を聞けば、きっと二言目にはコロナワクチンですよね。
現在コロナは世界中の脅威の為、ほとんどの国では政府が国民にワクチン接種を促していると思います。
コロナワクチンに関しては、日本もドイツも無償で受けられますよね。
しかし、『通常の予防接種ワクチン』に関しては、ドイツと日本、異なるところが多いです。
具体的には、日本では有償だけれど、ドイツでは無償で受けられるものが結構ある、ということです。
そこで今日は、ドイツ在住の成人の方が追加で受けられる無料ワクチンについて書いていきます。
もちろん無料とはいっても、税金だったり保険料だったり、結局は間接的に支払っているのですが、オトク情報として知らない手はないと思います。
なお、通常はドイツの法定保険とプライベート保険で扱いが違うことが多々ありますが、国から推奨されている予防接種に関しては同じ扱いのはずです。
というわけで、留学・駐在・研究・現地採用・フリーランスなどでドイツに住んでいる方々、必見!
ドイツに住んでいる人が受けられる無料ワクチンの種類
それでは、ドイツではどのようなワクチンが無料で受けられるのでしょうか?
順番に見ていきましょう。
※本記事は大人の方を対象としています。ただドイツでは未成年者はもともとワクチン接種は一通り無料だったはずですので、お子さんに関しましては、行きつけの小児科などに直接お尋ねください。
参考:Impfungen – Was zahlt die Kasse? – NetDoktor
インフルエンザワクチン
日本では毎年一回受けている人が多いと思われるインフルエンザワクチン。
確か、日本国内では健康保険適用外で、普通に3000円ほど掛かると思います。
ドイツでは年に一度、秋冬のシーズンが近づくと無料で受けられます!
10月~11月頃、寒くなってきたころに最寄りのHausarzt(かかりつけ医)やAllgemeinmedizin(一般医)に行き、積極的に受けてしまいましょう。
ちなみに日本ではあまり馴染みがないですが、ドイツではHausarzt(ホームドクター)制度が整っています。
Hausarztはどうやって見つけるの!?という疑問については、別の記事に書きますのでお待ちくださいね。
麻疹(はしか)・風疹(風しん)・おたふくかぜの混合ワクチン(MMR)
これらは子どものころに一度は予防接種を受けたことのある(もしくはかかったことのある)病気ですよね。
ドイツ語で、麻疹はMasern、おたふく風邪はMumps、そして風しんはRötelnといいます。
なので、ワクチンは略称でMRまたはMMRと呼ばれることが多いです。
日本ではおたふく風邪のワクチンは任意ですので、子どものころは、麻疹と風しんの混合ワクチン(MR)を打ちますが、ドイツはそれに加えてMumps(おたふく風邪)が入っているので、MMRの混合ワクチンと呼ばれるわけです。
ちなみにMMRは、ドイツでは大人になってから打つと基本的には『旅行ワクチン』として原則は自腹です。
しかし、コロナが始まってからは日本でも時々聞かれる、ドイツの感染症に関する研究機関であるRKI(ロベルト・コッホ・インスティチュート)から以下の情報を引用します。
成人以降の麻疹のワクチン接種に関して:
・1970年以降に生まれた者で、
・幼少期にワクチンを一度しか打っていない者、または
・全く接種していない者、または
・当該ワクチン接種の記録があいまいな者に関しては、成人後でも一度限り、追加でワクチンを接種することを推奨する。
参考:RKI – Masern – Antworten auf häufig gestellte Fragen zur Schutzimpfung gegen Masern
そんなわけで、日本人の一定の年齢層の方々は、幼少期に一度しかワクチンを打っていない可能性があるので、接種済かどうかわからない方は、ドイツにおいて一度に限り、無料で追加ワクチンを受けることができます!
これは一生モノで、一度すればもう打たなくてもいいので、覚えていない方は打っておくのがオススメです。
ちなみに、MMRは生ワクチン扱いとなるため、別の生ワクチンを前後に打つ・またはすでに打っている場合は、最低でも4週間は間隔を開けなければいけません。
参考:ワクチンの接種間隔|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
ただし不活性化ワクチンであれば、同時接種も可能なようです。
この辺りは、ドイツも日本も基準が一緒なので安心ですね。
ポリオ・ジフテリア・百日咳・破傷風の混合ワクチン
上記の感染症については、日本国内では子どもの頃に接種して以降、大人になってから打ち直すことはないと思います。
ドイツでは、特に破傷風について10年毎にAuffrischung(打ち直し・ブースト)を行うことになっているので、この辺りの感染症のワクチンは10年おきに無償で接種できます。
私も幼少期のワクチン記録だけだったので、ドイツに来て打ち直しました。
看護師さんに「Alles gut!(終わりましたよ!)これで10年は来なくていいわよ」と言われたのはちょっと嬉しかったですね。
コロナワクチンの効力は2回打つだけでは半年程度で少しずつ効果が下がってくるとの声もあるようですが、10年に一度ぐらいでしたら、しばらく忘れていられるので、いいですよね。
せめてコロナワクチンも2~3年おきにブーストをかけるぐらいの間隔に収まったらいいなと思っています。
A型肝炎・B型肝炎・C型肝炎
A型・B型肝炎に関しては、成人(18歳)するまでは無償で打ってくれます。
その後は基本的に『旅行ワクチン』という扱いになり、自腹で支払うことになります。
ワクチン一本で約50ユーロほどで、各医院によって+10~20ユーロ程度のようです。
ちなみにC型肝炎については、現在はまだ有効な対処法がありませんので、もちろん今の段階ではこれに対応するワクチンも存在しません。
参考:Impfen gegen Hepatitis A: Kosten im Überblick | FOCUS.de
狂犬病・Zecken(ダニ脳炎)
こちらも基本的には『旅行ワクチン』という扱いで、無料ワクチンの枠には入りません。
特にZecken(マダニ)に関しては、地域限定(ドイツ南部~スイスの森林など)なので、そこに旅行される際は打っておいた方がいいようです。
ちなみにこれらの旅行ワクチンは、一部のプライベート保険では100%カバーされているようですので、ご自身の加盟している保険に一度メール等で問い合わせることをオススメします!
ワクチンを受けたいと思ったらやること
幼少期にはいろいろと予防接種を打たれた記憶があるけど、せっかくだし時間のある時にワクチンステータスをリフレッシュ・更新して打っておきたい!と思った方は、
- まずはお近くのHausarztやAllgemeinmedizinを探して初診の予約を取りましょう。
知人からオススメを紹介してもらうのが一番ですが、GoogleやJameda等のレビューを参考にしてもOKです。 - 既に持っている方は、ドイツが発行している黄色いワクチンパス(Impfpass)を持っていきましょう。
- もし母子健康手帳・幼少期のワクチン記録を現地に持ってこられた方は、それも英語(ドイツ語)に軽く翻訳して持っていきましょう。私もそうでしたが、必ずお医者さんの役に立つはずです!
まとめ
というわけで、今回は(コロナワクチンほどではないですが)ホットな話題であるワクチンについてでした。
日本と同じ感覚で『ワクチンは自腹、ワクチンは高い』と思い込んで、ドイツの健康保険の範囲内で受けられるものも無視してしまっていては、もったいないです!
せっかく保険に加入しているわけですから、積極的に活用して、ドイツに住んでいる間に健康になってしまいましょう!
ここまでお読みくださいまして、ありがとうございます!
近々ドイツ(またはほかの国)にお引越しをされる方へ。
駐在でも留学でも、フリーWi-Fiを求めてカフェを探すのはとても大変です。
なので到着するとすぐにSIMを契約することになると思います。
ドイツでSIMを契約したい方は、私が以前書いたこちらの記事をご参考ください。
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